インフルエンザウイルスが鼻や口から入り、気道(肺に通じる空気の通路)に

感染する病気です。ヒトで問題となるインフルエンザウイルスには、

『 A型 』 と、『 B型 』 があります。

A型インフルエンザには

・H3N2香港型

・H1N1pdm09(2009年新型インフルエンザ)

などのタイプがあり、毎年少しづつ型を変えながら流行します。

 

38℃を超える急な発熱、体がだるくなる、関節や筋肉が痛くなるといった

全身の症状が表れます。カゼと違い症状は強烈です。

また鼻水、セキやのどの痛みなどの症状もあります。

インフルエンザウイルスが「のど」に存在することがわかれば、

インフルエンザと診断できます。最近ではのどの液体を一部取り、

インフルエンザウイルスが存在するかを判定する検査があります。

これは10分くらいで診断できます。

インフルエンザウイルスの増殖を抑える薬 『抗インフルエンザウイルス薬』を

使用することが治療の基本になります。

現在『抗インフルエンザウイルス薬』は

A型、B型両者のインフルエンザに対して効果があります。

高熱については解熱剤を使用します。

ただし小児では使用する解熱剤には制限があります。

解熱剤の使用については、必ず医師に相談して下さい。

10歳代以下の小児では、『抗インフルエンザウイルス薬』の服用に関係なく、

大声を出したり、

意味もなく歩き回ったりする

などの異常行動が出る場合があります。

病初期の高熱時に症状が出ることが多いので、

発症してから2日間は、

保護者の方はなるべく子供から目を離さないようにして下さい。

高熱や体のだるさなどの全身症状が強いため、体を安静にします。

また体の水分が極端に不足します。

とくに小児では脱水になりやすいため、十分に水分を補いましょう。

小児や高齢者、ぜんそくなど呼吸器系の疾患や、

糖尿病など抵抗力が低下する病気を持っている方は、

重症化しやすいとされています。

『抗インフルエンザウイルス薬』を服用していても、症状が悪化する場合は、

急いで病院を受診するようにしましょう。

インフルエンザにかかった後も次のような合併症があります。

当てはまる症状があれば、医療機関を受診することをお勧めします。

@ 急性中耳炎

・耳が痛い

・耳だれがでた

A 気管支炎

・セキが続いて止まらない

・タンがからむ

B 肺炎

・セキがでて息苦しい

・熱が続く

C 脳炎

・むかつき

・もどす

・意識がもうろうとしている

D 心筋炎

・胸が痛い

・どきどきする

・体がむくむ

 

◆飛沫感染 

感染した人の咳や、くしゃみなどから放出されたインフルエンザウイルスが、

空気中に飛沫し、このウイルスを健康な人が吸入することで感染します。

咳、くしゃみなどの症状がある人は、

ウイルスを飛沫させないように、マスクを着用しましょう。

 

◆接触感染

感染したインフルエンザウイルスが、

@ 机やドアノブ、スイッチなどに付着し、

A その付着したウイルスに健康な人の手が触れ、

B その手で鼻や口に再び触れることによって

C 粘膜を通じてウイルスが体の中に入り感染する場合があります。

外出からの帰宅時や食事前には、手を十分に洗うようにしましょう。

 

 

インフルエンザ情報を発信しているホームページがありますので

参考にしてください。

『国立感染症研究所』 のページ

http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/a/flu.html

『日本医師会インフルエンザ総合対策』 のページ
https://www.med.or.jp/doctor/kansen/influenza/005423.html
なかにし耳鼻咽喉科
日本耳鼻咽喉科学会認定  耳鼻咽喉科専門医  院長  中西豊
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